2016年12月8日木曜日

[データ集]災害研究図表集

 西川 泰「災害研究図表集」防災科学技術研究資料 12, 1-414, 1970-03-31
http://ci.nii.ac.jp/lognavi?name=nels&lang=ja&type=pdf&id=ART0007357328

ありとあらゆるといってよい災害の記録、統計や基礎資料を集積したデータ集。

1970年編纂という約50年前の古いデータなので、その後の知見で補足する必要はあるのですが*、それでも、地震災害を例にとると

1923年9月の関東地震でも、あの浦安だけでなく、東京湾沿いの大森、矢口、芝、京橋。深川に加え、内陸の綾瀬、小菅でも液状化現象が発生していたこと(p.270)。

明治29年6月15日の三陸沖地震では最大波高30mの、昭和8年3月3日の三陸沖大地震でも同じく24mの津波がそれぞれ観測されていて(p.260)、3.11の津波は「想定外だった」なのではなく
・想定しておくべきであり
・想定可能だったのに
・誤って想定していなかった
らしいことがよくわかります。

このように、この資料は、今でも、「土地のリスク」を判断する基礎データとしての価値を失っていません。

*一例をあげると、p.373にある地下水の汲上げによる地盤沈下については、その後、汲上げ規制が功を奏したのは確かなのですが、現在では、地下水位が上昇したために、逆に東京駅の地下駅が浮き上がるようになってしまったので、これを抑止するために地盤に建物を繋ぎとめるためにのアンカーを打つほか、湧出する水を東海道線沿いに設けたパイプを使って、大井町で東京湾に注いでいる立会川に排水する事態になっている。

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